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ベストプラクティス導入プレイブック

core / context-hub / ai-project-manager を 3 つまとめて、推奨構成で導入・連携・運用するための実践ガイドです。 「実際にチームで回すとこう動く」が鮮明に湧くよう、具体的なシナリオ・ロードマップ・時間割で示します。

このページのゴール

  • 推奨の リファレンス構成(どこに何を置き、どう繋ぐか)が分かる
  • 4 週間の導入ロードマップと、各週の具体的な手順が分かる
  • 導入後の 日次・週次の運用フロー1 日の時間割がイメージできる
  • 誰が・いつ・どこを見るか(役割別の運用)が分かる

想定シナリオ(このページの主人公)

具体的にイメージできるよう、次のチームを例に進めます。

株式会社サンプルの Salesforce 受託開発チーム(5 名)

  • リード(PL): 1 名 — 設計レビューと進行の最終判断
  • 開発: 3 名 — Salesforce 実装、設計書の更新
  • PM: 1 名 — 進行管理・顧客とのやり取り
  • 案件: 顧客 A の「基幹システム刷新」。Slack / Backlog で日々やり取りがある
  • 環境: 社内は Windows 中心。専用の常時起動サーバは無いので、業務時間中に起動している Windows の共有 PC を 1 台ホストに充てる。各自は Windows 業務 PC、チャットは Slack

このチームが「属人化した仕様・散らばった文脈・手作業の進行管理」を解消するのがゴールです。


1. リファレンス構成(推奨アーキテクチャ)

「設計の正本は Git、文脈と実行は共有サービス1台、各自は core をローカルに」 が推奨形です。

flowchart TB
    subgraph host["🖥 共有ホスト1台(業務時間中起動の共有PC)"]
        CH["context-hub serve<br/>(production / PostgreSQL) :8000"]
        AIPM["ai-project-manager<br/>(Docker) :8001"]
        PG[("PostgreSQL")]
        CH --- PG
        AIPM --- PG
    end
    subgraph gh["☁ GitHub"]
        SFREPO["Salesforce DX リポ(private)<br/>force-app + .yohaku 設定"]
    end
    Slack["Slack(チーム)"]
    DevA["👩‍💻 開発A: core(yohaku) + Claude Code"]
    DevB["👨‍💻 開発B"]
    PL["🧑‍💼 リード"]
    PM["🗂 PM"]

    DevA -->|push/PR| SFREPO
    SFREPO -->|clone| DevA
    DevA -.->|contextProvider で参照| CH
    AIPM -->|朝会・日報・アラート| Slack
    PL --> Slack
    PM --> Slack
    DevA -. Tailscale/VPN .-> host
    DevB -. Tailscale/VPN .-> host
何を どこに なぜ
Salesforce メタデータ + .yohaku 設定 GitHub private リポ 設計の正本。差分レビュー・履歴が活きる
context-hub(文脈) 共有ホスト1台(production 顧客機密はオンプレに留める。全員が同じ文脈を見る
ai-project-manager(進行管理) 同じ共有ホスト(Docker) 実行履歴・結果を1か所に集約
core(yohaku 各開発者の業務 PC(Windows / Mac) 設計書生成は手元で。共有 context-hub を参照
リモート接続 Tailscale 無料 / 社内 VPN 共有ホストを安全に共有(インターネット直公開しない)
通知 Slack(+監査用に local_file) 対話的に回せて取りこぼしにくい

なぜこの形か

顧客データ(context-hub の中身)は機密なので Git に載せず、1台の共有サービスに皆が接続して共有します。 設計の正本(テキスト)は Git でレビュー。詳しい根拠は バージョン管理 / チーム共有

専用の常時起動サーバは不要

ai-pm のスケジュール(朝会 09:00 〜 総括 17:30)は業務時間内に収まります。そのため24時間稼働のサーバは必須ではなく、業務時間中に起動している共有 PC を 1 台ホストに充てれば十分です。 既存の業務 PC を 1 台「共有ホスト役」にする/使っていないデスクトップを充てる、で始められます(追加ハード購入は不要)。夜間に取り込みを回したい場合のみ、その PC を就業後もスリープさせない設定にします。


2. 導入ロードマップ(4 週間)

一気に全部入れず、価値が出る最小から段階的に広げます。

gantt
    dateFormat  YYYY-MM-DD
    axisFormat  %m/%d
    section core
    各自が設計書生成を体験        :a1, 2026-06-08, 5d
    section context-hub
    共有ホストに構築・取り込み      :a2, 2026-06-15, 7d
    core を共有文脈に接続          :a3, 2026-06-20, 3d
    section ai-pm
    進行管理を1〜2能力で開始       :a4, 2026-06-22, 10d
    section 全体
    チーム標準化・本運用           :a5, 2026-07-01, 5d
フェーズ 到達点(Done の目安)
Week 1 core 単独 各自が yohaku で設計書を生成し、PR でレビューできる
Week 2 共有 context-hub 共有ホストで取り込みが回り、チームが VPN で接続できる
Week 2-3 連携 core の contextProvider が共有 context-hub を指し、文脈つきで設計できる
Week 3-4 ai-pm 朝会・日報が Slack で自動で回り始める(まず2能力)
Week 4+ 標準化 新規案件にテンプレ展開、バックアップ・監査を定常運用

3. 詳細セットアップ手順(連携込み・この順で)

OS の前提(Windows 基準・Mac/Linux は読み替え)

社内 PC は Windows 前提でコマンドを記載します。npm / pipx / git / docker / yohaku / context-hub などはどの OS でも共通で、差が出るのは下記くらいです。

操作 Windows (PowerShell) macOS / Linux
ファイルコピー copy a b cp a b
ファイル内検索 Select-String 語 file grep 語 file
venv 有効化 .venv\Scripts\Activate.ps1 source .venv/bin/activate
パス区切り C:\path\to\… /path/to/…

共有ホスト(Windows)で ai-pm を動かすには Docker Desktop + WSL2 が必要です(Windows 向け詳細は ai-pm デプロイ)。

Step 1 — core を各開発者の PC へ(Week 1)

npm install -g @yohakuforce/core@latest
yohaku --version          # 0.6.0
cd <Salesforce DXプロジェクト>
yohaku init --bootstrap --profile standard
yohaku graph build && yohaku render --format md,html
yohaku serve --port 4000 --watch    # ブラウザで設計書プレビュー

docs/generated/ をコミットして PR レビュー。再生成物(graph.sqlite 等)は .gitignore詳細)。

Step 2 — 共有ホストに context-hub(Week 2)

共有ホスト役の PC で(production プロファイル・PostgreSQL):

pipx install "yohakuforce-context-hub[embedding]"
cd <作業フォルダ>                  # 例: C:\yohakuforce\context-hub
context-hub init --profile production
context-hub migrate
# ★ init が表示する DEV_API_KEY を控える(Step 4 で AI-PM に使う)
#   後から確認: Select-String DEV_API_KEY .env   (Mac/Linux は grep DEV_API_KEY .env)
context-hub serve --host 0.0.0.0 --port 8000     # LAN/VPN 内のみに公開

ブラウザで http://<host>:8000/admin → DEV_API_KEY を貼る → Sources タブで案件プロジェクト作成 → Slack / Backlog を設定して取り込み(取り込み)。

Step 3 — 安全なリモート接続(Week 2)

共有ホストと各自の PC に Tailscale(無料) を入れてメッシュ接続。これで http://<tailscale-ip>:8000 に社内メンバーだけが暗号化経路で到達できます(インターネットに開けない)。

Step 4 — core を共有 context-hub に接続(Week 2-3)

Salesforce リポの .yohaku/config.json で contextProvider を共有 context-hub に向けます(この1行が連携の肝・Git 管理)。

{
  "contextProvider": {
    "type": "context-hub",
    "baseUrl": "http://<tailscale-ip>:8000/api/v1"
  }
}

これで各開発者の yohaku / Claude Code が、チーム共有の最新文脈を踏まえて Salesforce 設計・実装できます(core 設定)。

Step 5 — ai-project-manager(Week 3-4)

同じ共有ホストで(context-hub を起動したまま):

git clone https://github.com/yohakuforce/ai-project-manager.git
cd ai-project-manager
copy .env.example .env       # Mac/Linux は cp .env.example .env

.env(要点):

DB_PASSWORD=<強いパスワード>
CONTEXT_HUB_BASE_URL=http://host.docker.internal:8000/api/v1
CONTEXT_HUB_API_KEY=<Step 2 で控えた DEV_API_KEY と同値>   # ★一致必須
CONTEXT_HUB_USE_MOCK=false
NOTIFICATION_CHANNEL=slack        # チーム運用は Slack 推奨
SLACK_BOT_TOKEN=xoxb-...
SLACK_NOTIFICATION_CHANNEL=#proj-alerts
LLM_PROVIDER=local                # 下記「LLM の選び方」を参照
LOCAL_LLM_BASE_URL=http://host.docker.internal:11434/v1
docker compose up --build         # db / app(8001) / migrate

/register でメンバー登録(Slack の external_id を設定)、/settings で配信時刻などを調整。

LLM の選び方(Docker の現実)

ai-pm をコンテナで動かす場合、claude-code/antigravity 等の CLI 系はコンテナ内に CLI が無いと動きません。推奨は次のいずれか:

  • local:ホストにローカル LLM(Ollama 等)を立て host.docker.internal:11434/v1 を指す(オフライン・無料)
  • ai-pm をホスト直起動して claude-code / antigravity(サブスク)を使う

まず LLM_PROVIDER=mock で疎通確認 → 実 LLM へ、が安全です(LLM プロバイダ)。


4. 運用フロー(導入後の回し方)

日次(自動で回るサイクル)

ai-pm のスケジューラが既定で回します(時刻は /settings で調整可・順序は固定)。

時刻 何が起きる 誰が見る
09:00 スタンドアップ(前日の日報・課題更新・アサインをレビュー、問題タスクに入替案) リード / PM が Slack で確認
日中 開発は core で実装・設計書更新、Claude Code が共有文脈を参照 開発
14:00 日報テンプレを各メンバーへ配信 メンバーに Slack DM
17:00 未提出者へ催促 + リーダーへ未提出者一覧 メンバー / リード
17:30 当日総括 + リーダー確認ゲート リードが「確認」操作
確認後 final_analysis(全体ステータス分析・未割当の DRAFT アサイン) リード / PM
30 分毎 アラートスキャン(遅延・過負荷・未回答) リード(#proj-alerts

詳細は 7 つの能力 / 配信形式は 出力先

開発者の1イテレーション(core)

flowchart LR
    A[ブランチを切る] --> B["yohaku impact で影響確認"]
    B --> C[Salesforce 実装]
    C --> D["yohaku render で設計書更新"]
    D --> E["yohaku diff --format html でレビュー資料"]
    E --> F[PR → リードがレビュー]
    F --> G[マージ]

週次(人がやる運用)

  • 設計レビュー会: yohaku diff の差分意味づけを見ながら、今週の変更をレビュー。
  • バックアップ(共有ホスト・自動化推奨): pg_dump | gpg -c を社内ストレージへ。
  • 棚卸し: アラートの傾向、未提出が多いメンバー、ボトルネックの確認。

5. ある1日の流れ(タイムスケジュール例)

具体的にイメージできるよう、ある火曜日を時系列で。

時刻 リード 開発A PM
09:00 Slack でスタンドアップを確認。入替案を1件承認 スタンドアップで全体感を把握
09:30 /onboard 不要、yohaku impact SObject:Order__c で影響確認 → 実装開始 顧客 A へ進捗連絡
11:00 アラート「要件定義レビューが期日超過(high)」を確認 → 担当に声かけ
14:00 日報 DM が届く。あとで回答
15:00 開発B の PR を yohaku diff --format html でレビュー 設計書を yohaku render で更新し PR
17:00 未提出者一覧(1名)を確認 催促 DM → 日報を提出
17:30 当日総括を確認し「確認」を押す → 全体ステータス分析が走る 全体ステータスを見て翌日の段取り

ポイント: 定型の連絡・集約は AI が回し、人は「判断(承認・レビュー・声かけ)」に集中できます。


6. 役割別の「どこを見るか」

役割 主に見る / やること
開発 core で設計書生成・impact/diff、共有 context-hub を参照して実装、PR、日報 DM に回答
リード(PL) 朝会・#proj-alerts・17:30 の確認ゲート、yohaku diff で設計差分レビュー
PM 全体ステータス、未提出状況、顧客連絡。必要なら Google Sheets で集計ビュー
インフラ / 情シス 共有ホスト・Tailscale・バックアップ・鍵配布(共有金庫)

7. うまく回っているかの目安(KPI)

  • 設計書を手で書く時間が減った(core 導入の効果)
  • 「あの件どこ?」の探し物が減った(context-hub の効果)
  • 日報提出率・アラート対応リードタイム(ai-pm の効果)
  • 朝会・催促・総括の手作業がゼロになった

導入チェックリスト

  • [ ] 全員 yohaku --version が 0.6.0
  • [ ] graph build && render が通り、設計書を PR でレビューできた
  • [ ] 再生成物を .gitignoredocs/generated/ をコミット
  • [ ] 共有ホストで context-hub serve(production)稼働
  • [ ] Slack/Backlog の取り込みが回る
  • [ ] Tailscale でチームが接続できる
  • [ ] .yohaku/config.json の contextProvider を共有 URL に向けた
  • [ ] ai-pm が context-hub に接続(鍵一致
  • [ ] まず mock で疎通 → Slack 配信に切替
  • [ ] /register でメンバー登録、確認ゲートの運用ルールを決めた
  • [ ] バックアップ(pg_dump | gpg)を自動化

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